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マイクロ・クレジット研究会アンケート集計結果

1. マイクロ・クレジットとの関わりかたについて

a.プロジェクト等の業務で実施に携わっている

  • 携わることを予定。アプローチ手段を模索中(星氏)
  • シャプラニールのバングラデシュ・ダッカ事務所長として4年間活動(長畑氏)
  • ネパールにおいて水利組合の組織化の業務に携わっているが、水利組合以前に女性の貯 貸付協同組合を組織化することからスタートする予定(田中氏)
  • 外務省委託「マイクロ・クレジットの概要とその導入」JICA東アフリカ中小企 業振興 プロジェクトの一環として(吉田氏)

b.研究している

  • ナイジェリアの農村金融制度を今年度のプロジェクトとして研究中(望月氏)
  • NGOとしての活動の流れと、大学院での勉強のテーマとして勉強していきたいと考えて いる(鈴木氏)
  • 無担保の小農・土地なし農民対象のマイクロ・クレジットの具体例・具体的インパク トに 関心がある(高澤氏)
  • バングラデシュでマイクロ・クレジットを実施しているNGOに関して研究中(秋葉 氏 )
  • メカニズム・デザイン論からみたマイクロ・クレジットというテーマで研究中(蟻川 氏 )
  • 修士論文でマレーシアの事例研究で2年前に行った。今後はporverty measuring targettingに関連した研究を続けたい(中村氏)
  • 昨年のIFADのリサーチ助成を受けてインドSEWA銀行を調査。インドIRDP 、 グラミン銀行、SEWA銀行の地域研究を修士論文でまとめた。
  • ネパールの貯蓄貸付組合について(田中氏)
  • バングラデシュの農村金融(特にインフォーマルな貯蓄信用グループ)について
  • 都市インフォーマルセクターのformalizationについて(特に南アフリカの黒人インフォ ーマルセクター)

c. 特に関わりはないが関心を持っている。

  • コンサルタントの立場から考えてみたい(池野氏)
  • 社会開発の手法に関心がある(石川氏)
  • タイのフィールドワークで実際に農村で小規模融資のことが話題になった(塩畑氏)
  • 安定的な金融メカニズムの構築に関心がある(湊氏)
  • JOCVで2年間農村先住民助成を対象にマイクロ企業支援業務に携わった(石川剛生氏)
  • (具体的記入なし)3名 d.その他(記入者なし)

2. この研究会について
   これは第1回マイクロ・クレジット研究会の参加者へのアンケートを集計したもの です。

a.自分も発表したい

  • 8―9月に現地カウンターパートとサンプル調査を実施する予定。その結果を材 料とし た い(アジア経済研究所 望月氏)
  • 発表する予定である(シャプラニール 長畑氏)
  • 修士論文は制度メカニズムの分析が中心だったが、それでよければ行いたい(粟野氏 )
  • 外務省委託研究「マイクロ・クレジットの概要とその導入」JICA東アフリカ中小 企 業 振興のプロジェクトの結果報告あるいは都市インフォーマルセクターのフォーマリゼー ションについて発表も可能(海外コンサルティング企業協会 吉田氏)

b.発表まではしないが、続けて参加したい。 16名

3.マイクロ・クレジットのどういった問題に関心がありますか。

  • ODAレベルでの導入の可能性と方法
  • 導入に伴う社会変動
  • マイクロ・クレジットとエンパワメント効果
  • 有効性、なぜこれだけ普及したか
  • 失敗と成功の要因
  • マイクロ・クレジットプロジェクトのプランニング
  • 制度発足の経緯とその検討
  • インフォーマル金融との関連
  • 制度的要因
  • 既存の金融メカニズムのマイクロ・クレジットへの適用可能性について
  • マイクロ・クレジットを通じて貨幣経済が貧困層・村落に浸透していった場合のイン パ ク トについて関心がある。特に、競争原理と共同体意識の関係、環境・自然資源に対する 捉えかたへ変化といった社会学的側面
  • 経済発展および地域の経済的振興との関係。マイクロ・クレジットはどこまで貢献し う る か。
  • 民衆のエンパワメント、あるいは民衆の自立/組織化との関係。マイクロ・クレジッ ト ヘこれを阻害していないか。
  • 福祉的なアプローチとの関係。最貧困層にとってマイクロ・クレジットは有効か。
  • NGOはマイクロ・クレジットをどのように扱うべきか。
  • 小農・土地なし農民対象の具体的取り組み。貸付のためにはどのような組織化がどの よ うに行われるのか。対象地域はインドネシアで、KUD、BRIによるマイクロクレジ ットがあまり成果があがっていないようなので改善策としてどのような事が望まれるか。
  • 団体としての持続性。
  • 供給者側の費用負担の問題。
  • マイクロ・クレジットが拡大して行く中で、「金融制度」としてどのような位置づけ に なっていくのか。Sustainableな制度を構築する要素は何か。
  • 理論的研究とりわけマイクロ・クレジットの効率性および経済発展への影響に関して
  • 成功させる条件(融資条件、対象者の選定、支援者側の体制や形態、支援の内容など の 研究)
  • 貧困減少への効果
  • 開発への民間資金の導入という意味での制度化の問題
  • 制度的発展。受益者へのインパクトの評価
  • 政府主導のマイクロ・クレジットの限界とそれに対する草の根レベルからの対応とし て の 貯蓄貸付協同組合運動の普及可能性について(ネパールの事例研究)
  • インフォーマル金融とのインタラクションについて
  • 女性の企業家精神
  • 零細企業のマーケティング

4. 今後この研究会に期待することは?

  • さまざまな事例を紹介していただくとともに、実践的な方法論にまで踏み込んで ほしい
  • マイクロ・クレジットに関する押えておくべき議論が知りたい。また現在それを推進 し て いる実務の方の経験も聞きたい。
  • 多くの事例研究を聞きたい。
  • 実践面からのノウハウを勉強したい。
  • パフォーマンスの評価ならびにその手法
  • 勉強させてください。
  • 多角的視点からのマイクロ・クレジットの研究
  • ドナーの側にたった制度化の研究と同時に、社会的インパクトについての考察を聞い て 見たい。
  • 研究畑の人の参加が多いようであるが、実務関連の人たちの参加を増やしたい。
  • マイクロ・クレジットの成功例の検証とその持続可能性、特に返済率向上のための取 り 組 みの分析についてとりあげてほしい。
  • いくつか事例報告を聞きたい。
  • 日本のODAが今後具体的なプロジェクトと関わって行く際にどのような要素に考慮 す べきかといった提言が出来ればと思う。自分としてはマイクロ・クレジットに対する知 識・ 理解を深めたい。
  • 実務・理論両方の側面を取り上げてほしい。
  • 世界中のマイクロ・クレジットプロジェクトの事例を収集・整理・分析し、今後のあ り 方 の研究を行ってほしい。
  • 日本での研究の進み具合を把握したい。
  • さまざまな国の事例発表に期待している。アジアだけでなくアフリカやラテンアメリ カ の事例も知りたい。ただの研究発表の場にするのではなくアクションリサーチ的に実験 プロジェクトも実施して行ければと思う。(NGO的に)
  • 理論と実証とがうまくバランス取れた研究会であってほしい
  • 政策提言および出版

5. ぜひこの人の話を聞いて見たいという方がいたら推薦してください。

  • 長畑氏(シャプラニール)
  • バングラ以外、インドや東南アジア諸国の実例について発表できる方がいたらお願い し たいです。
  • 実際資金供与を行っているOECFの方やUNUのハリさん
  • シャプラニールのネパールプロジェクト(Center for Self-Help DevelopmentというNGOと 協力)について担当者より聞いて見たい
  • 藤田幸一氏(東京大学助教授)
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